東京晴海胃と大腸の消化器内視鏡・内科クリニック中央区院です。
当院で開院以来胃アニサキス症が47例となりましたので報告いたします。
先日、「刺身盛り合わせを食べた後から、みぞおちの痛みがずっと続く」という患者様が来院されました。熱や下痢はなく、痛みが時々強くなったり弱くなったりするのが特徴でした。胃アニサキス症が疑われたため、その日のうちに胃カメラ検査を行ったところ、胃の出口に近い部分にアニサキスが確認できました。
すぐに鉗子(かんし)でアニサキスを除去しました。アニサキス症の痛みと治療についてアニサキス症の痛みは、アニサキスが胃の粘膜に食い込むことで起こるアレルギー反応が原因です。
そのため、一般的な胃薬(PPIなど)では効果がなく、痛み止めやステロイド、アレルギーを抑える薬が効きます。当院でも、アニサキスを取り除いただけでは痛みがすぐに治まらないケースが時々見られたため、これらの薬を処方することで、痛みが改善することを確認しています。
アニサキス症とは?アニサキス症は、アニサキスという寄生虫の幼虫がいる魚介類を、生で食べたり、十分に加熱せずに食べたりすることで発症します。典型的な症状は、魚介類を食べてから数時間~10数時間後に出てくる、みぞおちの激しい痛みで、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。当院では、内視鏡(胃カメラ)でアニサキスを直接確認し、取り除くことで診断と治療を行っています。刺身などの生魚を食べた後に、今回のような症状が出た場合は、我慢せずに早めに医療機関を受診してください。ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
胃アニサキス症47例目のご報告
2025.06.21